ランダム・ウォーク理論で株を買う

はじめに

 突然ですが、ランダム・ウォーク理論はご存知でしょうか?「理論」と言われると小難しい数学の理論のようですが、決してそのようなものではありません。簡潔にいうと株価の値動きを予測することはできない、という理論です。このブログで行う「ランダム・ウォーク理論で株を買う」とは、適当に決めた株式銘柄を買うことで利益が得られるか?という検証です。

 

株式投資について

 株式投資では利益を得るため、投資家が様々な分析を行って株式の売り買いが行われています。例としてはファンダメンタル分析テクニカル分析を紹介します。

 

 まずファンダメンタル分析とは、会社の出している財務諸表(ファンダメンタル)を分析して売り買いする株式銘柄を決めます。財務諸表とは会社の決算、つまりお金の流れをまとめたものであり、どのくらいの利益を得ているか、どのような経営状態かという数字を示す書類です。この財務諸表の数字から投資家は、利益を出している会社は今後も成長するから投資しよう!、あるいは経営状態が悪いから投資をやめよう・・・と判断します。

 

 次にテクニカル分析とは、毎日売り買いされることで変動する株価によって作られる株価チャートを分析して売り買いする株式銘柄を決めます。株価チャートとは、一定の期間あたりにどのような金額で売り買いされたか、を示しています。例えば1日ごとの期間とすると、その日に初めてついた株価はいくらか?、どのような株価で取引されたか?という情報がわかります。このような情報から、今後も株価が上がりそうであれば投資しよう!、下がりそうであれば投資をやめよう・・・と判断します。

 

 それぞれの分析手法では根拠に基づいて銘柄を決めているように思えると思います。しかし、現実では判断通りに株価が動くとは限りません。ファンダメンタル分析テクニカル分析もあくまで予測であり、未来がその予測通りになるとは限らないからです。現実の株価は様々な要因から変動しており、それを全て正確に把握することはおそらくできないでしょう。この変動が株価のランダム・ウォークです。

 

サルのダーツ投げ

 株価のランダム・ウォークの逸話としてサルのダーツ投げという逸話があります。目隠しをしたサルにダーツを投げさせ、ダーツが命中した銘柄の組み合わせと、専門家が選んだ銘柄の組み合わせによる利益を比較したとき、さほど大差がなかったという話です。人間が銘柄を選ぶと心情が入るため、ときとしてマイナスに働いてしまうことがあるからです。逆にダーツのように機械的に選んだ方が利益が得られることがあるそうです。

 

そこで・・・

 このような予測ができない株に対して、適当に株を購入した場合に利益を得られるか?という疑問を持ちました。このブログでは、人の意思を全く介さない方法で株の売り買いをし続けた場合にどうなるかを検証すべく、日々の記録をしていこうと思っています。